最新版!アフターコロナの新卒事情

20231031

今日で10月も終わり、今年も300日が過ぎました。
気が付いたらダッシュで年末まで過ぎてしまいそうですね!
皆さまの組織におかれましても、来年度新卒採用はほぼ終わり、来年度の新入社員の研修や育成方法について考えている時期かと思います。

過去記事でも何度もお伝えしておりますが、新卒採用は、採用の準備から育成までを含めて「採用」と考え、プランニングしましょうと提案してまいりました。その他、昨今の新卒者の特徴と傾向、新卒採用の今ドキ事情なども語らせていただいております。ご興味がありましたら是非、ご覧ください!

新入社員の採用・育成計画についてはこちら

さて来年4月に、新たに皆様の組織にやって来る新入社員の人たち。
現在、内定者の皆さんは、どのような特徴があるのでしょうか。今回は最新版!としまして、来年度の「新入社員」の事情アレコレ、新卒育成のコツなどをお話ししたいと思います。

目次

アフターコロナの「新入社員」

PCに向かう新入社員

世界中で猛威を振るったコロナウィルス。散発的な流行は未だあれど、ほとんどの方がコロナ前の生活に戻ったな、と感じて日々を過ごされているのではないでしょうか。 手洗い消毒など、新しい習慣はそのままに、私たちは今、まさに「アフターコロナ」の時代を生きている、と言っていいでしょう。

来年度、24卒の新卒の皆さんは、コロナ禍を経て、アフターコロナの世界で働き始める初めての世代です。 では、彼らはコロナ禍にどれほど影響を受けているか、考えていきましょう。

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)が発生し広がり始めたのは2019年末から。日本では2019年の年度末に学校が卒業式を待たずに休校になるなど、流行は徐々に本格的になりました。 つまり、2024年新卒さんは、学生時代の大半をコロナに奪われている、ということです。

いまの内定者が得られなかったモノ

PCを操作する人

これから入社を控えている内定者の人たちは、入学直後の一番大切な時期を外出もままならない中で過ごしています。リモート授業がメインとなり、交流の機会は失われました。 高卒の内定者も同様、高校生活のほとんどをコロナ禍で過ごしていたことになります。

思い出してみてください。学生時代、皆さんはどのように過ごされていたでしょうか。 よーし、勉強を頑張るぞ!と、思った方もいるでしょうが、「サークルに入ろう」「部活に打ち込みたい」「アルバイトをしたい」「友達を作りたい」と、むしろ勉強よりも「学生生活」そのものを楽しもう!と思った方も多いはずです。旅行や海外留学などで得たものもあるでしょうか。そして、失敗や挫折もありつつ、すべてが今の糧となっているはずです。

しかし、これらがすべて失われた学生生活、想像できますでしょうか? 学生の本分は勉強ではありますが、遊びやアルバイト、他者との交流、海外の文化に触れるなどして得られる学びもあります。 こういった普通の学生生活を過ごしていれば当たり前に享受できたであろう学びの機会を得ることが難しかった、それが24年度の「新入社員」なのです。

経験がないことよりも…

これは、「来年度の新卒は経験が少ないからダメだ」という話をしているのではありません。自分達がコロナ禍において、得られなかったモノがあることは、自分自身が、誰よりも感じています。 悔しい思いもあるでしょうし、不安な気持ちもあるのかもしれません。

当時の状況を考えれば致し方なかったのは事実ですが、それでも「なんで自分たちばかり…」とは感じたはずです。

そして、一番の問題は、 「得られたはずの経験が乏しい自覚を持ち、それゆえ自信がないこと、なのです。

「新入社員」はリアルに自信がない!?

浮かない表情の若者

就職活動において、勉強してきたことはもちろん大切ですが、企業側も面接の際に「ガクチカ」を重視し、アルバイトやサークルでの活動、海外留学経験などを評価してきました。 しかし、24年の新入社員の皆さんは、「学生時代に力を入れてきたことは?」と言われても本音の部分ではピンとこない、という方が多いという声を聴くこともあります。

家にこもり、リモート授業を受けていた記憶しかない、となればそれは当然かもしれません。 そう、ほとんどの新卒内定者の皆さんは、リモート授業の経験を持っており、オンライン全盛のこの時代、頼もしい世代でもあります。

しかし、青春の大切な時期にリアルでの人との接触や交流を制限されたことで、直接対面でのコミュニケーションに不安を感じている人も実は多いのです。

何が不安?現在の「新入社員」に聞く

ディスカッション

直接のコミュニケーションに不安を感じる、とは具体的にどのようなことでしょう。 よく聞かれる話としては「固定電話に出るのが怖い」というものがあります。 私たちの世代だと、固定電話は当たり前のコミュニケーションツールでした。しかし、最近の若者はほとんど固定電話を使いません。誰でも一台、スマートフォンという電話を持つ時代、見ず知らずの人からの「通話」の機会はどんどん失われているというのも皮肉な話です。

自分でペースをコントロールできるLINEなどと違い、固定電話は相手の都合でかかってきます。電話をかけてきた人がどんな人かは、出てみるまでわかりません。社内内線はともかく、外部からの電話を取るのが怖いという若者が増えるのは時代の流れなのかもしれません。

同じく対面で話をしなければならない挨拶や名刺交換も苦手な方が多いのだそうです。 電話や名刺交換の何がそんなに怖いのかというと、「何をどんな手順で行えばいいのかわからないから不安、先に知っておくと安心する」 とのこと。

挨拶や名刺交換、電話の取り方などは研修の第一歩、という印象がありますが、弊社がご提供させていただく新入社員研修でも当然、ここから始める必要があるなと改めて実感しております。

近年の新卒の皆さんはオンライン授業に慣れた世代であり、それをビジネスに展開していくため、新入社員研修のオンライン実施は多くのメリットがあり、弊社でも推進してまいりました。 しかし、24年度の新入社員に必要なのは「不安の解消」であり、「リアルでのやり取り経験」です。

リアルへの原点回帰を

ミーティングの様子

研修内容によっては、オンライン研修とリアル(対面)研修、その内容と得られる成果にほとんど違いはありません。しかも、オンラインには場所を選ばず少人数から、全国どこからでも低コストで受講できるという大きなメリットがあります。

しかし、24年度の新入社員に必要なのは「効率的且つ効果的な研修」はもちろんですが、それより大きな課題として「不安の解消」がありましたね。不安があるのであれば、それを払拭してあげましょう。

ズバリ、24年度の新入社員研修でおススメしたいのは、「対面による研修」です。 経験不足で不安を感じるのであれば、経験の機会を作って不安を解消してあげましょう、という至極真っ当な対策ですよね。

オンライン、対面、いずれの研修もそれぞれに利点があり、どちらが優れているというものではありません。
しかし、「対面」だからこそ効果的な研修は、対面で実施した方が新入社員の不安解消効果が高くなります。

対面がより効果的な研修項目は、基礎の基礎、挨拶、名刺交換、ビジネスシーンで必要になってくる所作や接遇、けじめといった社会人のマインドセットに関わるものになります。これらはオンラインよりも対面で、よりリアルを感じてもらいながら学んでいただくと、高い研修効果が期待できます。

同じ境遇の同世代とリアルで、ワイワイとコミュニケーションを取りながら実践的に経験し、不安を解消していきましょう。
皆様もご存知の通り、これらは経験さえすれば、何も恐れることはありません。

グループ内における意思決定

ミーティング

コミュニケーションに不安を感じている24年度の新卒の皆さん。
挨拶から一歩進んで、集団内における意思決定のプロセスと、自身の役割についてのワークもおススメです。
仕事はひとりではできません。グループで意思決定し、その中で自分が担う職責を果たし進めていくものです。 集団内で自分はどのような役割を担うタイプなのか、自分に得意な役割や苦手な立ち位置を自己理解していきます。

グループでの決定は、時に納得のいかない結論が出ることもあります。
しかし、決まったからには決定に基づいて行動しなければなりませんし、責任も発生します。

これら仕事を進める上では当たり前に行われている意思決定プロセスと遂行を、言語化しロールプレイングしていきます。

コロナ禍の影響で集団での意思決定の機会も少なかった24年度新卒の皆さんに、ぜひ取り入れていただければと思います。

2024年新入社員研修プログラムのお知らせ

2024年卒社会人の基本 基礎·実践編/ビジネス応用

いかがでしたでしょうか。 コロナ禍で広く一般化したオンラインですが、アフターコロナの新卒さんは、だからこそ、「あえて」のリアル(対面)研修を取り入れてみて!という内容でした。

弊社でもお客様からの要望にお応えする形で、24年度の新卒社員研修はコロナ明け初のハイブリッド開催、リアル面談(対面)研修と、オンライン研修を組み合わせての公開講座をご提案をしております。

プレにあたる内定者フォロー研修に続き、新入社員研修第1回目は 社会人の基本~導入編~ビジネスマナー研修と題しまして

  • 相手に快く受け入れてもらえる第一印象を学ぶ~挨拶・身だしなみ~
  • 正しい言葉のつかい方:社会人としての基本用語を学ぶ
  • 訪問・来客時の接遇を学ぶ:席次・名刺交換
  • 時間を守る重要性、公私のけじめについて学ぶ

これらビジネスマナーの基本と社会人のマインドセットを対面にて実施いたします。 フレームワークやロールプレイングを取り入れた実践的なカリキュラムとなっており、対面ならではのリアルな体験を通じて不安感の解消を図ります。 挨拶や名刺交換なども、実際に対面して実施することで、安心して仕事を始められると感じていただける内容となっております。

新卒採用は育成も含めてプランニングしましょう、というの何度もお伝えしていることですが、24年度新入社員研修はリアル開催を含め、さらにブラッシュアップした内容となっております。

集団意思決定シーンでの役割の重要性を学ぶ「コンセンサスゲーム」や、架空の人物となり多くの案件を処理するロープレを取り入れた「インバスケット演習」など、今!これからの新入社員に必須なスキルをこの機会にぜひ、インプットしておきましょう。

リアルにはリアルだけにしかないものがあり、そしてオンラインにはオンラインの利点があります。 もちろんオンラインで十分、というお考えもその通りだと思います。 オンラインには利便性に加え、大人しいタイプの人の発言も拾いやすく、ディスカッションの発言機会が均等になりやすいなどの良い面もたくさんあります。

対面に制限がなくなったからといってすべて対面研修にするというのも極端な話でしょう。 せっかくオンラインという便利で新しいツールを手に入れたのですから、これを手放すことはありません。

オンラインとリアルの得意分野をしっかりと把握し、効果的に組み合わせていくのがアフターコロナ新卒育成の新しい形になっていくのかもしれません。

アフターコロナにおける新卒育成のポイント、ぜひ押さえていただければ幸いです。

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