ゴールデンウイークが終わったと思ったら、もう5月も半分すぎましたね!皆さまはいかがお過ごしになられましたか。
私は期間中、デジタルデトックスをして福島の白河で3日間、キャンプをしてきました!自然の中でゆっくり、時が過ぎるのを楽しむ時間もまた贅沢なものです。
コロナ禍から3年。外出制限のないゴールデンウイークは久々とのことで、どこも大変な賑わいとなっていたようですね。
そして、皆さまのお仕事もまた、徐々にコロナ前の状態に戻りつつあるのではないでしょうか。
今回はコロナ禍を体験し、収束しつつある今だからこそ、改めて「コロナ後の対応」について、ぜひ取り入れていただきたいワークをご紹介したいと思います。
「なんとなく」コロナ前に戻る…?
コロナ禍の世界的収束のなか、各企業は徐々にコロナ禍前の状態に戻りつつあるように見受けられます。
リモートワークの回数が減らされ、そして廃止され、オンラインの会議がリアルで行われるようになり…
「ああ、良かったね、元通りになるといいね」
そう思われる方も多いでしょう。もちろんコロナ禍の収束はとても良いことです。しかし、このようになし崩しに「なんとなく」元に戻ることは、はたして良いことなのでしょうか?
会社の方針、あれこれ
「コロナも落ち着いてきた頃だし、そろそろ元に戻していこうか」
こうなるのは必然のようにも思えるアフターコロナの今ですが、この判断は一体、誰がどのようにしているのでしょうか。おそらく経営者、経営陣の話し合い、などによるかと思います。
でもちょっと待ってください。その判断、果たして経営判断だけで行って良いものなのでしょうか。
オフィスに戻りたい人、戻りたくない人
コロナ禍において、世界規模での生活様式の変貌がありました。
企業は社員が出社することができず、それでも業務を続けるため、さまざまな取り組みがおこなわれました。リモート出社、オンライン業務、etc…
当初これらコロナ禍への対策は、「必要に迫られて」「やむなく」行っていたはずです。しかし、実際にオンラインを最大限に活用した業務には、「リアルの代替」以上の利点があることもわかりました。
場所にとらわれない働き方、出社時間の節約、スピード感…
コロナ禍の副産物ともいえるこれらオンライン活用のメリットは、コロナ禍が収束した今でも、その有効性は変わらないはずです。
特に、リモート勤務に対する考え方には、人によりかなりの開きがあるように思います。
通勤時間がまったくの無駄と感じる人にとっては、なぜ今さら出勤しなければならないのか、と考えるでしょう。
一方、オンとオフを明確にしたい人は、やはり仕事はオフィスでしたいと考えます。
経営者側の意見も様々です。経費の観点から、今後もリモート勤務を推進したいとする会社がある一方、スタッフの管理においては不安が残るという意見もあるでしょう。
しかし、コロナ禍が終わったことにより、オンライン活用のメリット、デメリットを顧客と社内体制の両側面から再検討せず、「さあ、以前の状態に戻りましょう」と判断している企業さまが意外と多い印象です。
会社にとっての「最善」を探そう!
この話は何もオンライン活用をこれからも推進しましょう、という単純な話ではありません。
「人によって感じ方、考え方は違う」という話です。
人によって、というのは趣味指向の問題もありますが、各家庭の環境や、関わる業務の内容にもよる「それぞれ」の「事情」ということです。
組織は人が作ります。「オンライン」という新しいツールを半ば強制的に使うこととなり、そのメリットも享受した今、またもや強制的にそれを取り上げるというのは、あまりにも勿体ない話です。
人にとって、そして組織に、部署によっても違う「事情」を加味しつつ、このアフターコロナの今、どのような体制で仕事を進めていくのか。
これを、「何となく」元に戻すのではなく、是非、会社として社員の意見を聞きつつ、検討し、決めていただきたいのです。
「アフターコロナを考える」ワークの紹介
意見を聞きつつ会議を重ねて対応を決めるのも、もちろんとても良いことですが、私がおススメしたいワークを紹介いたします。「コロナ禍」とは何だったのか、コロナが仕事に与えた影響とこれからを考えるワークです。
コロナがもたらしたものを明確化する
2色のポストイットを用意します。ここに、「『自分にとって』コロナで良かったこと、悪かったこと」を書いていきます。意見はひとつにつき1枚のポストイットを使用してください。何をいくつ書いても構いません。
ポストイットを貼り出し、同じ意見をグループ化していきます。一緒にならないものは無理にまとめる必要はありません。すべてをグループ分けした後、重要だと思われるブループに◯をつけていきます。意見を踏まえてディスカッションを行ってください。
※同じことを「『顧客にとって』コロナで良かったこと、悪かったこと」を考え、同じワークを行ってください。
このワークの狙いは、「違っていい」というところにあります。意見や感じ方は人それぞれ。似たような意見もある一方、同じ事象でもまったく違う感じ方をする人もいるのだな、という気づきはとても大切です。また、顧客にとってどのようなメリット、デメリットがあったかを明確にし、今後に活かしていく狙いもあります。
このワークを受けて次に進みます。
3色のポストイットを用意します。
仕事のフローごとに「やり続けなければならないこと」「改善を検討すること」「新たな試みを検討すること」の3種類のアイディアを書き込みます。
仕事のフローは業界ごとに違ってくるかと思いますが、メーカーの場合ですと「開発」「仕入れ」「製造」「販売」となるでしょうか。この工程ひとつずつにアイディアを出し合います。1枚のポストイットには1つのアイディアを書きましょう。
先ほどと同じように同色のポストイットを張り出し、同じ意見をグループ化した後、重要と思われるものに◯をします。
※これを「やり続けなければならないこと」「改善を検討すること」「新たな試みを検討すること」ごとに3回、行います。
コロナ禍において「むしろ良かったのでこのままの体制で進めよう」というものと、「これは改善した方がいい」ということが明確化されていきます。
優先順位をつける
◯を付けた重要意見について「予測効果」「着手容易性」を検討し、マトリックスを用意して貼り付けていきます。
重要意見の中でも「優先性の高い」意見が明確になり、効果的に着手することができます。
ワークの本当の狙い
ほんのさわりの部分だけのご紹介でしたが、こちらをお読みいただき、どのように感じましたか。みんなが「なんとなく」感じてたこと、思っていたことを明確にすることによって、それぞれの「違い」を理解することはとても大切です。
また、コロナ禍での仕事の進め方で、本当に困ったこと、むしろ良かったことなども明確になり、このまま維持すべきこと、対策すべきこと、その優先順位までもが把握できるはずです。
このワークの狙いはもちろん「アフターコロナの体制づくり」ではあるのですが、それよりもワークを通じて、ぜひたくさんディスカッションしていただきたいのです。コロナ禍で良かったこと悪かったこと、仕事への良い影響、悪い影響…人数分の「視点」があるはずなのです。
思いがけない意見、自分にはない視点を得ることで、本当の意味での職場の「効率」が見えてくるのではないでしょうか。
そしてもうひとつ重要なことは、「これはあくまでの現時点での結果」だということです。体制を作っても、それがうまく機能するとは限りませんし、世界情勢は変化し続けます。このような「視点のすり合わせ」を定期的に行い、体制を見直す柔軟性を忘れないようにしていただけたらと思います。
いかがでしたか。今回はまさに!数色のポストイットを準備するだけ!で、簡単に取り組めてかつ、非常に効果の高いワークを紹介させていただきました。
コロナは確かに災厄でしたが、「働き方」を改めて考え直すよい機会であったと捉え、私たちが手にした新しい武器「オンライン」のメリットを最大限に享受し、より良いお仕事に繋げていければ最高ですよね。
アフターコロナのワーク、実は紹介したのは全体のほんの一部です。フルバージョンにご興味のある方、ぜひTenmaruへご相談ください!
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